誰にでも手に入る夢の住まい(第378回 メニュー式広告のお話)

いやぁ、今年の夏は本当に暑さ厳しいですねぇ。
にもまして、天候が不順だったりと中々体調面で難しい部分もあります。

GW明けから、週末限定の方への対応に追われ、ほぼ2か月休みなしでした。^^;
暑さにも狡さ(笑)にもめげず、皆さん」の期待に応えられるよう頑張っていきますよ!!

空梅雨のせいもあって、気が付いたら夏になってまして、弊社も明日11日から16日までお休みを頂きます。
ゆっくり充電?して、パワーアップしていきます。
例年通り、9月第一週にイベント(お客様感謝祭)がありますので、皆さんお出かけ下さいね。

さて、夏というと様々な業種でイベントやフェアみたいのがあります。
ビジネス上では、ホニャララ商戦とでもいうのでしょうか?
いい意味で古き良き時代から…の“建築(住宅)業界”では、昨今の異業種参入や専門職種(水道やガス、電気屋さん)の元請け参入などから、所謂サービス商戦みたいな謳い文句をよく見るようになりました。
それはそれで全然良いと思うのですが、あえて言えば、客引きを顕著にしたいがための意図を強く感じるものもあります。
他の業界?の宣伝やチラシにはよくありますよね?  そう、誇大広告。。。

そうでないことで、例えばスーパーなどは苦心の跡があったりします。
Aという商品を目玉にして売り出す…みたいな。(笑)
ここでいうAという商品は、実は原価割れです。例えばこれが卵だとすると、お一人様1パック限りで、、、って事にして、他の商品も買ってもらうという仕組み。
目玉の卵だけを買いに来る客はいないという前提ですが、来る人来る人がまさか!卵だけだと潰れちゃいますね、企画だけじゃなく。。。
これ自体、方法が悪いとは思っていません。卵だけの客はお断りといってませんし、助かる人は助かる話です。

ただ個人的に思うのは、住宅業界、とりわけリフォーム産業には合わないと思っています。
1回当たりの単価が違いすぎますし、一つの商品の売り買いではなく、人の手が関わり且つ現場での対応は千差万別。
数多の業者もいる訳で、不確定要素が多すぎる訳です。

ここにメニュー式広告というものがあります。
7,8年ほど前から出てきたようですが、所謂コミコミ施工パックなるものの表示。
最近では、商品の売り出し価格に所定の価格(コミコミ価格)をのせるだけってもの。。。
どこまで書けばいいのか、、、^^;ってこともありますが、まずこういた方法が取られている訳は、専門すぎてわからないから。。。
アト追加費用が発生しないという条件であれば、おカネ的には安心です。

でもでもでも…。
家は様々な上、戸建てかマンションによっても全然違う。
施工の仕方は勿論、出来栄えなんかも違う。
何より、コミコミといいながら、各社で設定している範囲がまるきり違う。
業者も商売である以上、赤字は出したくないですから、その分の余剰はリスクとしてみるもの。。。
そのリスクが小さければ小さいほど、お客様に提示する価格は低くなる訳ですが、実際の工事にかかった場合、条件はマチマチなので、事前にお話があればまだしも、工事が終わってから見たこともない数字が…なんて、笑えないですよね。
専門的で難しいんだけど、あまりにも端折り過ぎると悲劇です。

まずはコミコミの意味を知りましょう。
各社で設定している工事範囲は違うとお話しました。
各部細かくはお話しできませんが、除外項目位は把握しましょう。浴室などの場合、内装工事はどうなっていますか?
ここをちゃんと書いている業者は少ないです。少ないというより書けないんです、良くも悪くも…。
洗面脱衣室の大きさ、特にマンションは違いますから書けない。ちゃんと書けば“安さ、手頃さ”が感じないからです。
逆に安易に書く業者は安心できません。規模が違えば材料も違う訳で、そこを書くという事は余剰を見てるか安く見せてあとで…。
先ほども言いましたが、まだ?知らないお客様が対象なのですから、そもそも赤字は困る。。。
ちゃんとした根拠のある見立てがあって、適正な価格・見積もりがるあるのです。

これが前提!!

その上(適正なもの)で、工事の出来栄えだったりします。
大工の施工単価を単純に比べてる方がいらっしゃいますが、大工を始めとした職人の所謂“ウデ”によって自ずと単価は違ってきます。
またその仕事の丁寧さは職人の性格もあるでしょうが、会社のこだわりや姿勢に比例します。

ウデの話より丁寧さの話をすると、モルタル外壁の戸建てで窓を取り替えるとします。
アルミサッシは見える枠の裏側?に耳のような部分があって、そこを専用釘で下地の木枠に止めます。
つまり、見かけの窓の大きさより大きく外壁にカッターを入れないと外れないのです。で、新しいサッシを取付け、防水に配慮して新たにモルタルを埋め塗装。。。
取り替えた跡がハッキリわかる家があるでしょう?
綺麗に見えるけど、その部分がこんもり盛り上がっているからまもなく綺麗に見えなくなる。
それを行った会社もも各職人(大工、左官、塗装)らが揃いも揃って気づかない?対応しない。。。
相見積もりだから、そういった所を“抜く”んですよ。そういうものですと言って。
因みに僕の現場では一切ありません。一工程余分に入れてから塗装しますから。
これも“品目”で言えば同じ施工費というものです。
懲りて次は頼まないといっても、その次はずっと先。そんなリフォーム業者がそれまであるかも分からない。(笑)

嫌な言い方かもしれませんが、、、
そういう業者は刈り取る仕事(商業的な言い方)しかしないんです。それでいいと思っているから。
水回り専門業者が、例えばマンションで風呂、洗面、トイレ、キッチンのリフォームを請け負ったら、あとはもうないでしょう?
安さを売りにした広告で、できるだけ簡単な工事の方が良いと言いつつ、アフターも考えず去っていく。
住まい手と利害が一致していればいいですけど、大概の方は違うはず。
住まいの情報やちょっとした知識を得て、それが子世代まで渡っていけば素晴らしいと思うのですが如何でしょう?

メニュー式のチラシについてもう一つ。
住まい手のニーズが多ければ多いほど、個別対応が必要になってきます。当たり前ですね?^^;
そうなるとパック商品の意味はなく、別の“商談”という事になります。
ここの線引きが曖昧だと、分からない上に更に分からないという事になり、気が付くとリフォームが終わていて、よく見ると高くついたなんて話も聞きます。

どうせ素人なんだから…という事を利用して、何でも聞けばいいと思います。
技術的な裏付けのある方なら、ほぼほぼその場で答えが出るはず。
イチイチ疑問ばかりの憂いが少なくなればなるほどリフォームや家づくりは楽しくなっていきます。
という事で、疑問は先送りせず、どんどん聞きましょう!!

横道反れたのでまとめると。。。

・簡単で分かりやすいけど、元々実際との誤差がある
・メニュー式には客寄せの仕掛けがある
・不当に安く表示してる商品がある
・業者によってコミコミの施工範囲が違う
・同じ手間でも職人の質が違う
・丁寧さが肝心

刈り取るという表現はよくないと思いますが、信頼を得ようとしている業者は、日頃の姿勢から違うものです。
同じ商業的な表現になりますが、まずは種まき作業から…という事を心得ています。
それが工事実績という積み重ねであり、一度手掛けた工事、お客様へのアフター対応だったりします。
そんな地味に見えるひた向きさが安心の礎となり、創り手と住まい手の信頼関係となります。

素敵なリフォームになった。
どういう想いで自分が創ったか謙虚にでも自慢できる住まいにしてほしいです。
そこには創り手の想いもあって、業者まで自慢してもらえたら最高です。
友達に紹介したくなるぐらいの業者と出会えたなら、それは最高のリフォームでもある訳ですから。

そんなイロケくらい、地元の工務店は持っていますよ。
それが皆さんが期待する施工実績であり、業者にとっても誇らしい実績・評判というものです。

みなさん、暑さに気を付けて、休暇をお楽しみください!!


 

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